自分分析学

言葉にしてみたい衝動の行き先

昭和最大の黒幕

一度は、「黒幕」という存在を考えたことはありませんか?

 

実は、日本にそういう人物がいたと言われているそうです。

 

その人物の名前は「安岡 正篤」。

 

「昭和最大の黒幕」や「歴代総理の指南役」、「陰のご意見番」と様々な異名を持っておられます。

 

この人物はあの、吉田茂池田勇人佐藤栄作等の大物政治家を裏で指南をしていたとのこと。

 

それだけの方ですから、子供の頃の話も実に興味深いものがあります。

 

幼少の頃から古典の四書五経に親しみ始めます。

 

中学の時には、歩きながら書を読んで電柱にぶつかったり、牛に突き当たったりしたという伝説があります。

 

そして、高校を主席で卒業し、今の東大である東京帝国大学に入学。

 

大学卒業後は、文部省に入りますが、半年で辞めてしまいます。

 

その後、金鷄学院を開校しました。これは儒学を中心とする東洋思想を活用して地域振興に役立つ有徳の人物養成を目指すものでした。

 

特に人物の修養に重点をおくもので、当時、こうした視点と目的の塾風教育は、西洋の教育制度を模倣した学校教育の中で忘れられようとしていましたから、"昭和の松下村塾"と称したほどでした。

 

そして、軍部や官界・財界へと支持者が広がって行き、多くの心酔者が。

 

人物養成のみならず、他にも様々な方向で日本に影響を与えます。

王陽明の研究

・「終戦の詔勅」草案に加筆補正

・「平成」の元号の発案

etc

 

こんなにスゴい人物なのに、なぜ、私たちは安岡のことを知らないのでしょうか?

 

その答えが、安岡の残した有名な言葉にあります。

 

「有名無力 無名有力」

 

有名になってしまうと、色んなしがらみがあるので、どうしても力を十分に発揮できない。目立たないでいた方が、力を発揮しやすいものだ。

 

ということらしいです。

 

力が欲しければ名を挙げなければならない、と今まで考えていましたが、安岡の生き様を見ると、そういうわけでもないことがあることに気づかされます。

 

並外れた熱意と能力があり、粉骨砕身の覚悟で努力ができるような一流中の一流の人は、有名にならない方が力を発揮できるのだろうと僕は解釈をしています。

 

今日はここまで。