自分分析学

言葉にしてみたい衝動の行き先

「改憲草案と現行憲法比較会での所感」「投票質も上げんでいいんかい」の活動の自己分析①

7/10 参議院選挙に伴い、久しぶりにイベントを行った。イベント名は「投票直前公約勉強会 間にあわせんと・マニフェスト」。これは、3週間前に友人を集めて立ち上げた「投票質も上げんでいいんかい」の目玉企画だ。この団体は、18歳選挙権引き下げに伴って起こった「投票なんて簡単なんだから、とりあえず投票行ってこい」ブームへのアンチテーゼを形にしたものだ。「"とりあえず"で投票する若者が増えると民主主義の質が落ちんじゃね?」という考えでイベントを立ち上げた。この考えの元、一票一票の質のこと、名付けて「投票質」を上げることを目的として活動をする任意団体を立ち上げて、小さく活動をし始めた。

 

当該団体の第一回のイベントが「改憲草案と現行憲法比較会」。参院選の一番騒がれている争点だ。自分の周りを見ると「憲法改正を行うと戦争が必ず起こる」と考え、安部総理を日本を地獄へ追いやる閻魔大王のように考えている人が少なくなかった。自分自身も彼らの意見を鵜呑みにして、自分の目で改憲草案を確認せず、根拠もなく、改憲は改悪であると早とちりしている所が少なからずあった。また「それはいかん」と自分で勉強しようと思っても難しい言葉が多くあるせいで、やる気が起きなかった。

そこで、企画したイベントがこれ。「友人と一緒なら、勉強できるし、より正しく解釈できるし、いいじゃん」という思いを形にしただけのものだ。当日は、自民党改憲草案の全てに目を通して、一つ一つ参加者で解釈を加えていった。

当イベントを終えての個人的には「憲法改正の余地はあるが、自民党改憲草案に従うのは要検討。安部総理閻魔大王説については懐疑的」と結論を出した。というのも、現行憲法は明らかなものについては、死語が使用されていたり、差別をされない項目に「障害」が入っていなかったり(第14条)等、今の時代に即して、誰が見ても改善をした方が良い点は結構あって、憲法の中身は改善はした方が良いと考えた。また、その問題点に着目し、より良い憲法をつくろうとした姿勢は評価できた。ただ、自民党改憲草案は確かに、今流行っている拡大解釈を施すと、是か非かは別として、不安を覚える。例えば、こうだ。

「他の国同士との戦争に加担して(第9条の2)、有事が発生した際には、緊急事態ということで、軍と密接に繋がっている経歴がある(第66条の2)内閣総理大臣の独断の元(第98条)、国を守るために国民は国に協力しなけらばならない(第9条の3) さらに、公益及び公の秩序を反してはならないという理由で(第13条)、表現の自由が制限され、異を唱えることは許されない(第21条)。」

僕は、この拡大解釈についての是非はまだ決めきれていない。

確かに、現実的に考えると、いつ戦争が起きても可笑しくない未だに幼稚で不安定な世の中(中国の東シナ侵略・ロシアのクリミア侵略・中国第二列島線・世界の経済成長ランキングのアメリカの順位の4つが論拠)の渦中では、自国の防衛強化の為の妥当な改憲だと考えても良いかもしれない。

一方で、もし仮に戦争が起きた時に「強制的に」戦争に参加させられたくないという気持ちもある。(だから第9条の3の「協力」の記述は無くして欲しい)

 

さらに「誰が」改憲をするのか、という視点も検討の余地があるだろう。

 

かなり有意義な時間だった。当イベントの一番の報酬は原著を読む重要性が実感として分かったこと。原著を読むことで、正確な情報が得られて、正しく考えることができた。今までは、情報収集を行う際、分かってはいるが易きに流れ「まとめ」やわかりやすく書かれた「ブログ」を読んでしまうことが多かったが、これを機会に、安易な情報収集をやめることに決めた。

 

長くなったので、ここで一旦自己分析を切る。

次のブログでは、「投票直前公約勉強会 間にあわせんと・マニフェスト」のレポートを行う。