自分分析学

言葉にしてみたい衝動の行き先

僕は君に恋している者ではないが、しかし、そうであるからこそ、君はぼくの願いを受け入れ、ぼくに身をまかせるべきだ。

 

野矢 茂樹さんの論理トレーニングに面白い話があったので紹介する。

 

僕は君に恋している者ではないが、しかし、そうであるからこそ、君はぼくの願いを受け入れ、ぼくに身をまかせるべきだ。というも、君は、君に恋している者に身をまかせるべきなのではなく、寧ろ、君に恋していない相手にこそ、身をまかせるべきだからだ。

 

第一に、恋をしている者は、冷静ではいられず、自分ではコントロールできない力に突き動かされている。しかし、自分の意思で行動できないような相手に身をまかせるべきではない。君は、自分の意思で自由に君を求める者こそ、身をまかせる相手として選ぶべきだ。そのように冷静に君を求められる者とは、君を恋していない者にほかならない。

 

第二に、君はより多くの人々の中からもっとも君にふさわしい相手を選ぶべきだ。ところが。君に恋している者と、君に恋していない者とでは、当然のこととして、君に恋していない者たちの方が圧倒的に多い。だから、君は君に恋している者からではなく、君に恋していない者たちの中から、身をまかせるべきだ。

 

思想が歪んでいる人を口説き落としたい時は、使ってみると良いかもしれませんね。笑

 

 

(人にみてもらいたいなぁと少しばかり思っていた所はここで終わり。ここからは蛇足なので、当ブログのページを閉じることをお勧めする。)

 

 

この本の中では、この文章を読んで、

①論理構造を取り出し、論証図を作成する

②可能な限り反論する

と二つのトレーニングが準備されている。今回はそのトレーニングの②だけを当ブログにて行う。暇で暇でしょうがない時に、暇の持て余し方がわからなくなってしまって、暇の持て余し方について考えることに忙しい方は、論理の洗練のためにやってみてもいいかもしれない。

 

⑴根拠の正しさに関する反論

⑵導出の関連の強さに関する反論

⑶前提にされている価値基準に関する反論

⑷対立評価の提出

⑸相手の論理で相手の主張を切り崩す

 

の4つの反論を使用する。

 

 

⑷あなたよりももっとマシな男がいる

⑸あなたは星の数ほどいる、あなたの言う”恋をしていない”女性の中から私に興味を持った。そうして、少し考えれば、思っていても言ってはいけないことを言っちゃってる。既に自分ではコントロールできない力に突き動かされているわ。だから、私を選ばない方がいい。

 

⑴恋をしている者の全てが自分ではコントロールできない力に突き動かされているわけではない

⑴恋をしている方が相手のことを考えるかもしれない。

⑵恋を自分の意思で自由に私を求める者は、私への執着心がないわ。だから、何か不愉快なことがあると、すぐ別れるでしょう。必ず、不愉快なことはあるわ。すぐ別れるのだったら、付き合わない方がいいわ。

⑷最も多くの人の中から私にふさわしい人を選ぶ方法は、恋の有無を気にせずに人を選ぶことだわ。

⑴考えるべきは「君に恋していない人の数」ではなく、「君に恋していないけれど、君を欲している人の数」。寧ろ、人数は少なくなるわ。

⑶恋愛感情の無い関係に魅力を見い出せない。

 

終わり。